大沼に伝わる伝説 日本武尊

日本武尊(ヤマトタケルノミコト)

 

 ずっとずっと昔、景行天皇の子どものオウスノミコトは、たいへん勇敢な方でした。

そこで、お父さんである景行天皇はミコトに命じました。

「おまえはとても勇敢である。西のクマソタケルは、私の命令を聞かない。おまえが行って征伐してきなさい。」

そこで、ミコトはお父さんの命令にしたがって、みごとクマソタケルを征伐しました。

お父さんのもとは帰ってくると、今度は、

「東のえみしが言うことを聞かない。すぐに征伐してきなさい。」
と、おっしゃいました。

お父さんの言うことは聞かなければなりません。

ミコトはすぐに出発しました。途中、おばさんのヤマトヒメノミコトから神剣をもらい、東の国へ向かいました。

ミコトが大沼付近の野を歩いているときのこと、ここの豪族にだまされ、まわりに火をかけられてしまいました。

ミコトのまわりは火の海です。

そこでミコトはおばさんにもらった神剣で、あたりの草をなぎ払いました。

そうすると不思議なことに、オウスノミコトのまわりを囲んでいた火は、逆に火をつけた豪族に向かっていったということです。

こうして、ミコトは無事にこのピンチを抜け出すことができました。

そこで、この剣のことを草薙の剣と呼び、今でも天皇家の宝物として伝わっています。

これは『古事記』という古い本に出ているお話です。

このオウスノミコトが日本武尊(ヤマトタケルノミコト)と呼ばれるようになりました。
(※古事記では、この場所を静岡県の焼津と書いています。)

 

地域情報トップに戻る 

更新日:2023年07月13日 13:46:52